原文:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000553.000003633.html
近頃、PRTIMESは『富江』朗読劇に参加する数名のアーティストへのインタビューを公開しました。以下がその本文です。
~「声」だけが紡ぎ出す美しい恐怖の世界へ~
アニメ専門チャンネル「アニマックス」を運営するアニマックスブロードキャスト・ジャパン株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:滝山正夫、以下アニマックス)と、株式会社NTTドコモ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:前田義晃、以下「NTTドコモ」)が共同主催し、2026年1月12日(月・祝)から1月18日(日)まで、ヒューリックホール東京にて『Lemino presents アニマックス朗読劇「富江」』を開催いたします。開幕を前に、リハーサル現場の高まる熱気と、キャスト陣による座談会の模様をオフィシャルレポートにてお届けします。

(写真左より:村上ロック、野津山幸宏、佐倉薫、高森奈津美、高塚智人)
◆リハーサル現場レポート
公演まであと3週間となった12月下旬、リハーサル室に足を踏み入れると、すぐにキャスト陣の熱のこもった声が聞こえてきました。富江/中村彩香役の佐倉薫と、中村保子役の高森奈津美を中心に、森光夫/雪夫役の野津山幸宏、小泉亮/岩田忠夫役の高塚智人も椅子に並んで座っています。キャストは台詞を言う際に立ち上がり、「ナレーション」としてキャラクターの心情などを進行する役割を担う村上ロックは、4人の動きを確認できる位置に座っていました。


リハーサルは原作の世界観を忠実に再現しつつ進められていましたが、明らかに異なると感じられたのは「声」の迫力です。リハーサルはちょうど、亮が保子に富江との間に起きた過去を語り、今後の協力を依頼する場面でした。高塚は、亮の抑えきれない感情の高まりを生き生きと表現し、思わず声が荒くなる様子を見せます。そしてその演技を受け、声を震わせる高森演じる保子も非常にリアルで、台詞の合間の息遣いからも二人の間の緊張感が伝わってきました。その後の保子と彩香(富江)のやり取りでは、絶世の美少女を目の前にありありと想像させるのは、佐倉の「声」だからこそ。彼女の、どこか丸みを帯びた蠱惑的で、ずっと聴いていたくなるような声で保子や亮を罵る姿は、まさに「富江」そのものでした。さらに、怪談師としても活躍する村上のナレーションが加わることで、恐怖感が一層増幅されます。キャスト陣が烏丸棗監督に台詞のタイミングを丁寧に確認する姿も印象的でした。
休憩時間に入ると、隣に座っていた野津山がさりげなく佐倉や高森に話しかけ、芝居の掛け合いを確認する一幕が見られました。役に入り込み、やや緊張した面持ちだった二人が一瞬で笑顔になる様子は、まさにムードメーカーである野津山ならではの魅力です。その後、亮の帽子などの衣装を確認していた高塚も加わり、リハーサル室は和やかな雰囲気に包まれました。抜群のチームワークで本番を迎えるであろうことを、より一層期待させるリハーサル現場への取材となりました。


◆座談会インタビュー
近年、アメリカやフランスなどで権威ある漫画賞を受賞し、国際的な評価が改めて高まっている伊藤潤二。その代表作であり、1986年の発表以来、今なお伝説の漫画として多くのファンを持つ『富江』が、朗読劇として生まれ変わります。
今回は各キャラクターを4~6人で演じ、日替わりでキャストが変わるマルチキャスト方式を採用。その中から、佐倉薫、高森奈津美、野津山幸宏、高塚智人、村上ロックの5名に、意気込みと現在の心境を伺いました。
——国際的な作品の朗読劇にご出演されるにあたり、オファーを受けた時のお気持ちはいかがでしたか?
佐倉:「まさか私が、大好きな『富江』の富江を演じることになるなんて?!と本当に驚きましたが、こんな機会をいただけてとても光栄で嬉しいです。性格は富江とは真逆なので(笑)、思い切り演じられるのも楽しみです。」
高森:「私も同じく、朗読劇という形で思い切り生き生きと演じられるのが面白そうだなと思いました!私が演じる保子は彩香(富江)の姉ですが、ずっと彩香に振り回される立場です。そういう芝居ができるのはとても貴重で、楽しみでもあります。」
野津山:「お話をいただいた時、普段あまりイケメン役を演じることがないので(笑)、イケメン画家の森光夫を演じることに驚きました。ただ、美女・富江と渡り合えるキャラクターですし、これまでとは違ったアプローチで役作りができそうで、やりがいを感じています。」
高塚:「実は僕、ホラー作品がとにかく苦手で、漫画もずっとホラーは避けてきたんです……」
一同:(笑)
高塚:「それでも、そんな僕でも知っている有名な作品で、こんな大作に携われてとても嬉しいです。実は今回のために初めて原作を読んだのですが、『富江』の魅力はホラーというジャンルだけに留まらず、ただ怖いだけではないんだと知りました。今はより喜びを持ってリハーサルに臨んでいます。」
村上:「僕は高校生の頃から好きだった作品です。当時、山本っていう同級生がいて、その子の家に遊びに行った時に、お姉さんが伊藤潤二先生の作品をたくさん集めていたんです。それが『富江』を知ったきっかけで、その山本って男も僕の怪談話に出てくるんですよね。本当にゾッとすることがよくあって……」
高塚:「あの……まだ続けますか……?」
村上:「ああ、ここでやめておきます。」
一同:(笑)

——ちなみに、皆様が初めて『富江』に触れたのは大体何歳くらいですか?10代で触れていたら、衝撃を受けたでしょうね。
高森:「私は逆に大人になってから読みました。でも確かに、多感な時期に読んでいたら人生狂ってたかもしれないです。同じ女性として、あそこまで傲慢にはなれないなと思いつつ、惹かれました。」
佐倉:「好きになったら厄介だけど、それでも好きになってしまうかもしれないのが富江ですね(笑)。祖母の妹(大叔母)の家に『富江』があって、小さい頃に遊びに行った時に読んで、大好きになりました。実はその大叔母がちょっと、見えないものが『見える』人で……」
村上:「おや?」
高塚:「ホラーが好きな人って、なんかこういう語り口がお上手ですよね。佐倉さんがちょっと話しただけで、もう怖いですよ!村上さんのナレーションもリハーサルで鳥肌が立ちました。」
村上:「この語り口はもう職業病ですね。」
——実際に役を演じてみて、4名のキャストの皆様はいかがですか?
佐倉:「何せ富江を演じるので、『私が一番美しい!』という気持ちで演じています。元々自分に自信がある方ではなく、むしろ別の誰かになりたくて役者を始めたので。私にとって富江という役は、自分を解放できる役なんです。やるからには『私を見て!』という気持ちで演じようと思っています。」
高森:「先ほど少し触れましたが、保子はずっと富江に振り回される立場で、『相手がこう来たらこう返す、次にこう来たらこう返す』という真っ直ぐなキャラクターです。演じていてとても楽しいです。ただ、10代から80代まで、つまり保子の人生を表現するという部分はしっかり意識して演じていきたいです。」
野津山:「僕が演じる光夫は、原作では表情だけで表現されているような場面もあり、富江と関わったことで彼のプライドがどう変化していくのか、内面の葛藤も含めて表現するのが難しいです。それに、彼が命を落とす場面は絵があれば分かりやすいですが、今回は声だけなので、どう表現しようか考えています。今回は原作からいくつかのエピソードをピックアップした構成で、僕は富江たちの幼なじみの少年・雪夫も演じますが、両方とも結末が……」
一同:(笑)
野津山:「その辺りはぜひ実際にご覧ください(笑)。かなり体力を使いますね。」
高塚:「亮はトップモデルとしてちやほやされていたのに、富江に人生をめちゃくちゃにされる役です。僕もこういう感情の起伏が激しい役を演じるのは楽しいです。保子と同じく、亮も今回は20代から老年まで演じるので、モデルからミステリアスな男、おじいちゃんと、一人の役なのに何人分も演じている感覚があります。さっきのリハーサルでは一瞬呼吸が荒くなってしまって焦りました。でも、ここまで没頭できる役は珍しいので、やっぱり楽しいです。」

——特に注目してほしいシーンはありますか?
野津山:「先ほど僕が言った『声だけ』という点は、朗読劇ならではの特色だと思うので、そこを楽しみにしていただきたいです。具体的な形で伝えるのではなく、声だけで観客の皆さんに想像していただく、それが朗読劇の醍醐味ですよね。最初に台本を読んだ時は、これがどうなるんだろう?と思いましたが、先ほどリハーサル室で声が乗ったものやリアルな効果音を聞いて、なるほど!と思いました!」
佐倉:「そうですね。富江は美しくなければ成立しないけれど、同時にグロテスクな部分もあって、それを声音表現と組み合わせるので、加減が難しいですが、だからこそ朗読劇ならではの面白さを感じられます。」
高塚:「『富江』の魅力はそこにありますよね。原作の絵柄の美しさはもちろん、異形の芸術性みたいなものもあって、確かにグロテスクなんだけど、読者はその表現に惹かれる。今回僕たちもそれを伝えられるように頑張りたいですし、注目してほしいです。」
野津山:「町内放送の効果音もすごくリアルでしたね。本当にリハーサル室のある地域で流れている町内放送かと思ったくらいで、そこに村上さんの『ナレーション』の語り口が加わって、一瞬、現実と物語が交錯しました。その時はビクッとしましたね!」
村上:「『ナレーター』としてそう言っていただけて嬉しいです。ただ、ト書きの部分をかなり細かく語るので、亮のパートで『私はかつてトップモデルだった…』みたいなことを言う時に、自分がこんなことを言う立場になるとは、『ナレーター』って面白い仕事だなと思いますね(笑)。」
——もし実際に富江が目の前に現れたら、ご自身はどう反応すると思いますか?
高森:「もし本当に富江が身近にいたら、やっぱりたまらないだろうなと思います。もう、この人わけわかんない!って思うでしょうね!」
佐倉:「私は……言うことを聞いてしまうかもしれません。」
高森:「女性は二つのタイプに分かれるかもしれないですね。」
野津山:「僕はですね!もう、完全に魅了されるでしょうね!」
村上:「完全に殺される覚悟ってことですか?」
高塚:「もし本当に富江に出会えたら、僕は人生を諦めるかもしれません。運命に抗いたい気持ちはありますが、原作では抗えないと描かれていますから。」
村上:「でも、富江はあなたを選ばないかもしれないですよ?」
野津山・高塚:「ああ、確かに……」
佐倉・高森:(笑)
野津山:「気持ちとしては富江に選ばれたいけど、現実的には選ばれたくないというか……」
高塚:「複雑ですね(笑)。」

——では最後に、公演を楽しみにされているお客様へメッセージをお願いします!
村上:「高校生の時に初めて『富江』を読んでから、もう数十年経ちますが、やはり年齢を重ねるごとに、富江という存在の解釈も変わってきます。ご覧になるお客様の中にもそういう方はいらっしゃるでしょうし、この朗読劇をご覧になることで、また新たな変化があるかもしれません。そういう期待を持ってご来場いただければと思います。」
高塚:「もし僕のように、ホラー作品が苦手だからという理由で『富江』を敬遠している方がいらっしゃったら、それは本当にもったいないと思います。この作品、そして今回の朗読劇は、そういう感覚を超えて楽しんでいただけるものだと信じていますので、原作ファンの方もそうでない方も、ぜひ劇場に足を運んでいただければと思います。」
野津山:「寒い季節のホラー作品ではありますが、なんだかそれが富江にも合っている気がします。僕たちだけでなく、様々なキャストの組み合わせで、いろんな味わい方を楽しんでいただけると思いますし、僕もその一人として頑張ります。」
高森:「朗読劇という形式に加えて、マルチキャストであることで、様々な富江とその周りの人間関係が描かれるのが、今回の公演の面白さだと思います。原作の富江もそうですが、時代も様々、人間関係も様々な中に現れる存在です。そんなリアルな富江を、お客様には楽しみにご来場いただければと思います。」
佐倉:「幼い頃から大好きだった『富江』の世界に足を踏み入れられて、本当に幸せです。私自身も『増殖する富江』の一人になる覚悟で、私なりの方法でこの世界観の一端を担えるよう努めますので、ぜひ楽しみにご来場ください!」
取材・文/藤野桜
撮影/成田颯一
◆『Lemino presents アニマックス朗読劇「富江」』公演情報
■公演概要
【公演名称】Lemino presents アニマックス朗読劇「富江」
【公演日程】2026年1月12日(月・祝)~18日(日)全10公演
① 1月12日(月・祝)18:30開場 19:00開演
<出演>佐倉薫、井澤詩織、中澤まさとも、高塚智人、村上ロック
② 1月13日(火)18:30開場 19:00開演
<出演>佐倉薫、紡木吏佐、増元拓也、寺島惇太、Tacky
③ 1月14日(水)18:30開場 19:00開演
<出演>伊藤かな恵、福圓美里、中澤まさとも、岩崎諒太、早瀬康弘(アーバンボーイズ)
④ 1月15日(木)18:30開場 19:00開演
<出演>佐藤日向、伊瀬茉莉也、増元拓也、仲村宗悟、九十九黄助
⑤ 1月16日(金)18:30開場 19:00開演
<出演>松井恵理子、紡木吏佐、野津山幸宏、笠間淳、早瀬康弘(アーバンボーイズ)
⑥ 1月17日(土)12:30開場 13:00開演
<出演>内田彩、福圓美里、山下大輝、寺島惇太、Tacky
⑦ 1月17日(土)15:30開場 16:00開演
<出演>内田彩、伊瀬茉莉也、山下大輝、竹内栄治、Tacky
⑧ 1月17日(土)18:30開場 19:00開演
<出演>松井恵理子、伊瀬茉莉也、野津山幸宏、竹内栄治、村上Rock
⑨ 1月18日(日)12:30開場 13:00開演
<出演>井上麻里奈、高森奈津美、河西健吾、阿座上洋平、九十九黄助
⑩ 1月18日(日)15:30開場 16:00開演
<出演>井上麻里奈、高森奈津美、河西健吾、阿座上洋平、早瀬康弘(アーバンボーイズ)
【会場】Hulic Hall東京(東京・有楽町)
〒100-0006 東京都千代田区有楽町2丁目-5-1
有楽町マリオン11F 阪急メンズ東京側
https://hulic-theater.com/access/
【料金】全席指定 11,000円(税込)
【販売所】https://eplus.jp/animaxreading-tomie/
【当日券】全席指定 11,550円(税込)
※当日券は会場にて現金のみのお支払いとなります。詳細は公式サイトをご確認ください。
≪朗読劇オリジナルグッズも会場にて販売!≫
【公式サイト】https://www.animax.co.jp/animaxreading/tomie202601/
【公式X】https://x.com/animax_reading
■あらすじ
~『伊藤潤二傑作集1 富江<上>』収録「画家」、『伊藤潤二傑作集2 富江<下>』収録「無差別殺人犯」「トップモデル」「老醜」より~
中村保子は幼い頃、母と妹の彩香とともに、忘れられない一枚の絵を観たことがあった。それはかつて天才と謳われた新進気鋭の画家であり、不遇の死を遂げた森光夫が描いた、「富江」という名の女性の肖像画だった。森光夫は「富江」の魅力に取り憑かれた男の一人だった——
その後、保子の妹・彩香は近所でも評判の美少女に成長する。なぜか彩香は、保子を含む家族とは似ても似つかなかった。そして保子は、彩香が絵の中の美女「富江」と瓜二つであることに気づく。ある日、同じ町に彩香と同じく「富江」にそっくりな美少女たちが現れたという噂が流れる。やがて美少女たちは出会い、「本物は一人でいい」と言い放ち、自分に夢中になった少年たちを利用して殺し合いを始める。そんな中、保子にある男が近づく。それはかつてトップモデルだった男・小泉亮であり、彼もまた富江に弄ばれた男の一人だった。亮は保子に「ある協力」を依頼する……
伊藤潤二 『伊藤潤二傑作集』(朝日新聞出版刊)
■脚本・演出
烏丸棗 劇団『牡丹茶房』主宰
主催:NTTドコモ、アニマックスブロードキャスト・ジャパン株式会社
製作:Age Global Networks
製作協力:style office
ホール運営:スーパーエキセントリックシアター
協賛:株式会社イープラス、株式会社ファミリーマート
© JI / 朝日新聞出版 © Animax Broadcast Japan.
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